シアターピエロ

How are you getting along these days, baby?

2011年11月18日(金) 天野月「天野生誕祭」(歌唱編)

終演後にぱちり
2011年11月18日(金) 天野月 LIVE2011「天野生誕祭」
すっかり忘れた頃に レポートではない、な感想もろもろ
いつもに増して、記憶がおぼろ ところどころ飛ばしつつ、淡々といきます
「薔薇と真珠」の感想も兼ねております
つっこさんのライナーノーツもぺたり

拝借しましたセトリです
オープニングアクト(diorama-replica)
1.風花
2.グッバイメランコリー
3.螺旋
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★天野月
1.菩提樹(弾き語り)
2.薔薇のように
3.BLACK BEE
4.SPY
5.CORE
6.HOWEVER
7.Stone
8.Hello
9.汚れた犬
10.月
11.Howling
12.人形
13.人魚
14.LUCKY DOG
15.烏
16.JOKER JOE
17.鮫
18.真珠

★アンコール
19.カメリア(弾き語り)
20.新曲(タイトル不明)
21.巨大獣 オープニングSEが流れたのち、メンバー登場 敬称略で失礼いたします
ボーカル:天野月、hibiku、東川遥(ジオラマレプリカ)
バックバンド:ドラム北村望、ベース岩切信一郎、ギター山崎淳

ジオレプの衣装は風花で着用していたもの 微妙に違うかもですが、雰囲気はあのような感じ
「戦えそうな3人」は言い得て妙(笑)
洋、なおふたりに対しつっこさんひとりだけアオザイ?で、中、なのが謎
ちゅ、中国がお好きだから?(←適当)とても似合っておりますが

「風花」で放心したところに「グッバイメランコリー」
こちらの曲は遥さん作詞
男の子の淡い思い出(つまるところ、初体験)がテーマ、ということでたいへん甘酸っぱく
PVもご存知の通りどこぞのアイドルグループかね、といった様相を呈しております
イントロから「さあ来いよ!」と言わんばかりの手拍子、サビではこう ワイパーみたいに、手を←よくあるあれだ
hibikuさんがしなやかに踊り、遥さんが軽快にリズムを取り、つっこさんがふわふわ舞い
「壊したい、君を!」で客席を指さすhibikuさんが眩しくて直視できず(照)
GBM、楽しいです …だがこの略し方は流行らない。私しか言ってない。

遥さんとつっこさんがいったん退場し、ジオレプ最後の曲はhibikuさんのソロリード曲「螺旋」
魂のこもった歌声に、硬直 行く道は螺旋、脳をつかさどるも螺旋、めぐる思いも螺旋 ぐるぐる…

再びステージは無人になり、ジオレプSE…しばらくして菩提樹SEが流れ出し、天野生誕祭開幕です
今回は裏ナレが無く、お、おう、ととなったことは秘密です(しかしあっても興奮して内容忘れるからな…)

真っ赤なドレスで胸元にきらきらのコサージュ、右腕には蜘蛛の巣な手袋、指先には薔薇の指輪と、金の指輪
足元も蜘蛛の巣っぽい…タイツって言っていいの?に、編み上げ(追記:違う、あれは安全ピンだ!)のブーツ
髪は変わらずのエクステ仕様でワイルドに 鮮やかで麗しくて、全身から発される主役オーラ(※主役です)におののきます

静かにギター(レンさん)を抱え
ひとり、「菩提樹」の弾き語りからスタート
DECADEで初披露?された菩提樹の弾き語り ま、また聴きたかったの!!涙
DECADEでは歌詞がすっ飛んだり、つっこさんも自身なさげだったり(笑)で
未完成な状態でしたが、今回は見事なまでのリベンジっぷり
イノセントな歌い始めから徐々に熱を増していく様を含め、感動もひとしお、でした

ここからバンド形式で、「薔薇のように」
この曲を聴いて、個人的に感じたこと ついったに書いたあれですが
「心に受けるダメージなんて、するりとかわし、なかったことにしていけばいい。
鋭く自分を諭すけれど、なかったことになんてできないことは、ずっとわかっていた。
から、つっこさんは歌い続けてきたんじゃないかな。と思ったんだ。薔薇のように、を聴いて。うまく言えん。」

「薔薇のように」は、言ってしまえばすべてのフレーズが好きだ、というほどに好き、なのですが
「「なかった事」にしていけばいい」
「君の指がわたしの棘を恐れ 触れ合えないほど 遠くなってもなお」
ここが特に、好きなのです 表現はひねくれていながらも、ストレートな感情が伝わってくる
美しく咲く花も、それを守り支える棘も、そのすべてがわたしだ、と言わんばかりの
身をえぐり続けた10年の記憶が、この曲に詰まっているような気がしてならないのです
生きるとは受け入れられること、なのではないかと 他者と接する限り、ずっとそう
稚拙な表現でもってすみません

「BLACK BEE」
軽快でお茶目(どうやら死語ではないようだ たぶん・笑)、ハイスピード
聴くたびニヤける楽しさ つっこさんも笑顔で歌っていて、つられてニヤニヤが止まらず←きもい
曲調に反して歌詞は攻撃的 ギャップが良いです
ふわふわ温和で無用な争いごとは好まないけど、やられたらやりかえす
攻撃するための毒針だって持っている それも命がけでかかってくるよ…!
「大人しい人ほど怒ると怖い」…いや誰だって怒ったら怖いわ、と私は思うのですが(笑)
まさしくそんな雰囲気というか人物像、ですね 「受け取り賜え」で毎度心を打ち抜かれる次第
完全に刺されている…私は瀕死です
蜂の見た目的な意味でのかわいさについては…ちょっとわかってきたかもしれない(笑)

攻撃できないタイプ、「SPY」ののちに「CORE」
アルバム内ではRose verとして生まれ変わったこちら
ライヴで披露されたのは、去年の末以来 実にほぼ1年ぶり
って私は前回聴いてないんで、初、なんですけどね
Rose verはシングルとまた違った雰囲気
ライヴ感にあふれ、ドラムかっこよし、きたよこれ…な状態だったのですが
実際にライヴで聴くと更にもう、イントロからあまりのかっこよさに意識がふわっとしてしまいましたわ
や、や、やばい CDでもすごく、良いのですが なんといったらいいかんねこれ(涙)
つまりそんな状態 どんなだ

「HOWEVER」
この曲のライナーノーツを読んだとき、真っ先に
「ああ、今にも過去にも、大切な人、いないや。」
と、思ったのです 情がない、思いやりもない、とんでもない話です
私のためを思って接してくれた人々が少なからずいるはずなのに
その存在をば、真っ向から否定しているようなもんです

実際に聴いてみて
大切を、大切のままにとどめておけなかっただけなのかもな、と気付くのです
なくすたびに、色褪せるたびに、ぼやけていくたびに、
愛想を尽かすたびに、尽かされるたびに
あらゆる執着をなくすことに、全力を注いできたんではないかと
大事なものをなくしたら、そら悲しいです
そんなとき、別に大事じゃなかったわ、と思いこめば、悲しくはありません
非常に後ろ向きで、けったいな思考です 成長しないのも納得だな、という

大切に思う気持ちや、好きだという感情を、そのままの形でとどめておくことはとても難しく
だからこそ、ずっとなくさないように、あるいは嫌でも消えないように
変わらないものであるように
そんな想いが感じられる「HOWEVER」は、私の中で、「刺青」に近しい存在です
切なげな「刺青」とは違い、曲調は明るく爽やかだけどね 聴いてて清々しい(それはもう春風のよう)
けど、同じくらいに、波が起こるうただ、と思ったのですよ
爆音ライヴ向きではないから演奏されないかも…と思っていたら、ばっちり聴けたので嬉しかったです

今回の生誕祭のセトリは、つっこさん曰く「実にわたしらしい、と自分が思う曲」であり、
「自分の人生を思い、書いて来た曲の数々」なのだそうです
「Stone」から「人形」までと、「LUCKY DOG」以降の流れを反芻し、はげしく納得
「人魚」は…ん…?あ、でもそうね、としばし考えたのち、納得(笑)

「LUCKY DOG」
辛辣です 今アルバムの中で飛びぬけて辛辣
ネガティブでありながら、私の脳内は基本的にお花畑です
何の花が咲いてんだかは知りませんけど
そして、おそろしく空気が読めない 読まない、とも言います
人に合わせることがめんどうで、でも影響はされやすく
おれ主導で何かを変えていこう、という気はさらさらなく
事なかれ主義なんだそうですよ(←誰かに言われたことを根に持っている)
そんなとってもいい性格をしておりますゆえ
この曲はひじょうに耳が痛いやら胸が痛いやら 
けど、この辛辣さが癖になる…!(ドMか)
せーの、で録ったというこちらは、ノリが良く、たいへんライヴ映えします
言葉でライフ削られるけど、いちばん楽しい(笑)
「発信源にはなりたくない されどアンテナに触れていたい」
いるよな、こういう奴……わたしか!!←もはや

軸のブレない人になりたいですね
つっこさんはブレない人です
と同時に、この曲を聴くと遥さんのことも連想します(浅いイメージですけどね)

あ、「人形」から後半戦が始まっております 初のバンド演奏でしびれましたわ
「人形」かっこよし…
「烏」から「鮫」まででどんどんヒートアップし、もはやもみくちゃ
「鮫」では冒頭からマイクスタンドを蹴り倒し、きたー!状態
ほんとにもう…最前のバーがなかったら、私、生き残れない気がします
周りの方との距離感が一気に縮まりますね ちけえ!濃い!(何が)な状態
あの可憐な服装でがっつりモニタに足をかける(そしてさりげなく裾直す・笑)つっこさんマジ漢らしいです

「鮫はスポーツ」はつっこさんの名言ですが(笑)
鮫は席替え、という意見もありました(発言した方、引用されてもし気分を害していたらごめんなさい 消しますので)
ならば私も例えたもう、で、
「鮫は濁流だ。鮫が始まった瞬間、波が押し寄せる。急カーブ切ってく鮫が起こす波だ。」
などと書いてみたところ な…なんか違う…うまいこと言おうとして失敗した感満載だ、という残念な結果に
…とかく、鮫は恐ろしいです

「真珠」
今回、いちばん聴きたかった曲
「みなさんへの手紙です」といったご挨拶ののち、切々と歌い上げる姿に寂しさがこみ上げ
ああ、もう終わりなんだな。と
聴けて嬉しいのにまだ聴きたくない、巨大獣現象(なんだそれは)
この気持ちをば、言葉であらわそうとするともうわけがわからない、のです

ライヴ後つぶやいていたもの↓
「ひとりで昇華させていたダメージを、ときに誰かが包んでくれる。それはまるでなかったことのように。
薔薇のように、と真珠は対照的な歌だ。それでいて、どちらも紛う事なき天野月、なんだわ。」
「つっこさんの真珠は、ありがとうの言葉なしに、感謝がたくさんたくさん伝わってくる。申し訳ないほどに。
誰もが伝えきれない気持ちを、まあるいかたちで、ふわりと、やさしく。
『ぜんぶあなたにあげるよ』ゆあまいおーる、以来の、生涯忘れ得ぬことばだ。」
携帯サイト(のファンメール)をご覧の方はピーンとくると思うんですけど、
真珠は綺麗な愛の歌じゃない、という一文を読み、ますます心に刺さるような感覚を覚えましたの
なにをどうしてもうまく言えない 語彙の少なさ!

歌い終わり、一度去った後、アンコール
おかえり〜ただいま、なんてやりとりのあと(笑)、弾き語りの「カメリア」で(´;ω;`)ブワッ
この流れはあまりにも…
泣きたかった 泣けなかった 聴けてしやわせでした カメリアは、ずるい

タイトル未発表の、予期せぬ新曲
赤い…鮮血が吹き出すかのごとくあかい歌だ!という印象
(歌詞が「赤く」だからかよ、そのまんまじゃねーか、例えが中2病かよ、とか言うな)
激しくうつくしい曲 零シリーズ的な雰囲気だ、という噂←言われてやっと「そうかも…」と気付く鈍感さ

最後の最後、「巨大獣」
菩提樹に始まり巨大獣に終わる
天野月子だった頃に、よく用いられたという流れ(全部が全部そうじゃないけど)

私はね
今回のライヴで、天野月が好きなんだと再認識しましたの
月子じゃない、今の月さんが好きだと
もちろん月子時代の曲も、月子時代の活動も今までと変わらずぜんぶ好きなのです
正直に言って、それがなければ月さんを知ることはなかったはずです

けど、これからを応援するにあたり、月さんが好きだ、という気持ちが、
ぶわわわわっとわき上がってきたのです
もちもちと作製していた野望(笑)に込めた思いもこみ上げたりして
生きていなきゃ、今もこれからも、ないのですだ

終わってからの寂しさもいまだかつてないくらいMAX、な、とても楽しいライヴでした
ほろほろ…ありがとう、つっこさん
読んでくださった方も、ありがとうー(ゆるMC編に続きます)